秋保温泉 佐勘の日帰り温泉[2019.5.4]

秋保の風景(湯の橋と名取川)の写真 ローカル

秋保温泉と佐勘

2019年5月4日(金)に宮城県仙台市の秋保(アキウ)温泉の「佐勘(サカン)」に日帰り温泉にいってきました。日帰り温泉とは、温泉入浴と昼食がセットになった日帰りの旅行プランのことです。日帰りのため宿泊はなく午後の早い時間で温泉旅館・施設を後にします。日帰り入浴とも言われます。

秋保温泉は仙台市都心から車で40分程度でいける温泉地で、仙台の奥座敷とも呼ばれています。秋保温泉の歴史は古く、古墳時代(3世紀中頃〜7世紀頃)の末期には歴史に登場します。この日は、義理の母が妻、妻の弟(義理の弟)、私とで出かける機会をつくってくれました。

佐勘のエントランス(玄関)の写真
佐勘のエントランス(玄関)

私たちは10時30分頃に仙台市中心部の自宅を1台の車で出発し、途中渋滞もあって11時20分頃に秋保温泉の佐勘に着きました。チェックインは10時から11時30分、チェックアウトは14時まででした。佐勘の祖は、平安時代から戦国時代にかけて秋保温泉の湯守役を務めていた佐藤家で、湯守役というのは温泉(源泉)の管理人のことです。佐勘は温泉旅館というよりは規模的にはホテルといってもよく、秋保温泉に流れる名取川を底とした崖の上に建っています。総客室数は173室で、2016年には主要7ヵ国(G7)財務大臣会合・中央銀行総裁会合が開催されています。

佐勘の独眼竜正宗のねぶたの写真
千葉 作龍作 独眼竜正宗(伊達 政宗)のねぶた(紙貼りの人形)
佐勘の客室からの眺めの写真
客室からの眺め 美しい新緑

エントランス(玄関)からロビー、そして客室までの空間は作り込まれていて、日常から離れた時間を楽しむことができます。1階のロビーでは屋内の人工の池でニシキゴイが泳いでいたり、独眼竜正宗のねぶた(紙貼りの人形)が置いてあったりしました。私たちの客室は「飛天館」地下1階の小宴会場「都川」の完全個室でした。客室からは名取川を見下ろすことができ、新緑のやわらかい緑がきれいでした。湯の橋という名の赤い橋も見えました。

温泉

佐勘の大浴場「殿の湯」の入り口の写真
大浴場「殿の湯」の入り口

客室に移動し後、先ずは温泉に入ることにしました。浴場は、1階にある「殿の湯(男性専用大浴場)」と「姫の湯(女性専用大浴場)」でした。大規模な温泉施設では循環ろ過型の温泉で、塩素が使われているのが一般的と思います。佐勘も同様ですが、塩素は客の少ない深夜に適量(人体に影響の出ない量)が投入されているようです。ただ、地下3階にある「河原の湯」は源泉掛け流しのようです。殿の湯においても一人用の陶器風呂は、源泉温度が高いため加水はおこなわれているようですが、加温・循環(循環ろ過)・消毒処理(塩素投入)はおこなわれていないようです。私は塩素が入っていると皮膚がかゆくなった経験があって匂いも気になるので、陶器風呂のみに入りました。陶器風呂のお湯はとても好ましく気持ちよかったです。


項目 殿の湯[内湯] 樽(タル)風呂[露天風呂] 陶器風呂[露天風呂]
加水 無(源泉100%) 有(源泉温度が高いため)
加温
循環 有(消毒衛生管理のため) 無(掛け流し)
消毒処理 有(消毒衛生管理のため) 無(掛け流し)

昼食

佐勘の会席料理(小鉢)の写真
季節の食材をつかった小鉢
佐勘の会席料理(しゃぶしゃぶ)の写真
国産牛のしゃぶしゃぶ

温泉から上がって客室にもどると昼食の用意がしてありました。義理の弟は入浴せずにずっと客室にいて、義理の母、妻、私はほとんど同時に客室にもどりましたので、早速皆で昼食をいただくことにしました。昼食は会席料理で、前菜の季節の食材をつかった8つ小鉢、お刺身、うなぎちらし寿司、国産牛のしゃぶしゃぶ、かぼちゃ万頭といったものでしたが、お品書きが無かったので正確な名称は分かりませんでした。

昼食は想像していたより、ずっと美味しかったです。客数の多いホテルの料理は大味になるのではという偏見に近い考えを持っていましたが、全くそんな事はなく、とても上品な食事でした。秋保にはワイナリーがあって、義理の母と私はそこでつくられているシードルもいただきました。昼食の量は十分以上で、食べ終わるとお腹がいっぱいでした。チェックアウトの14時までは20分程ありましたが、ホテルを後にすることにしました。

秋保ヴィレッジのアグリエの森の農産物直売所の写真
秋保ヴィレッジ 喜久水庵アグリエの森店の農産物直売所

この日は天気がとてもよかったので、農産物直売所などがある秋保ヴィレッジによりました。秋保ビレッジは多くの人々で賑わっていました。私たちは野菜などを買って、この商業施設を後にしました。

秋保温泉の日帰り温泉がこんなに充実しているとは思っていなかったので、嬉しい発見でした。個人的にもまたいきたいと思いましたし、知り合いが仙台にくることがあれば、有力なおもてなしのプランの1つになると考えています。

追記[2019.5.26]

2019年5月17日(金)〜18日(土)に佐勘に宿泊する機会がありました。18日の朝は6時に目覚め、宿泊しないと入浴できなかった「河原の湯」にいってみました。5時から11時まで男性専用となっていました。

河原の湯は源泉掛け流しの露天風呂で、目の前を名取川が流れていました。茅葺(カヤブキ)の屋根があったので、朝の眩しい日光は遮られていました。湯船は小さめですが、大人10名ぐらいは入れそうでした。早朝でしたが2名の方が入浴していて、その後も数名の方がお湯に浸かりにきました。

河原の湯は、塩素が入っていない源泉掛け流しなので、安心してゆっくりとお湯を楽しむことができました。

佐勘の「河原の湯」の入り口の写真
「河原の湯」の入り口